

ローマ・テルミニ駅で荷物を預け、軽く散策に向かう。
テルミニ駅は1950年頃に現在の駅舎になったようだが、設計はファシズム期だとか。
近年殺傷事件があった関係か、警察(ポリツィア)や軍警察(カラビニエリ)が入口付近に多く配置されていた。

眼前に広がるのはヨーロッパらしい街並みで、異国の地に来たことを強く実感する。
時間はお昼時、目星をつけていた駅近くの店で食事をしようとしたものの、店が開いていない。営業時間や定休日は調べてクリアしていたので、臨時休業か何かだったのだろうか。
ローマに着いてから軽食にパニーニを食べていたので空腹に悩まされる程では無かったものの、早速出鼻をくじかれた。
気を取り直して別の店に向かう。テルミニ駅周辺ではなくコロッセオの近くの店なので、地下鉄のB線に乗って移動した。

コロッセオの最寄り駅の名前はそのまま「コロッセオ」。観光客で賑わっている。

駅を出ると眼前にいきなりコロッセオが現れる。その存在感に圧倒された。
コロッセオ観光は翌日に予定していたので、軽く外観を眺めて店に向かう。

コロッセオの隣には古代ローマ遺跡のフォロ・ロマーノが広がる。

トラットリアやバールのオープンテラスが所狭しと広がり賑やかだ。

お目当てのお店は"La Nuova Piazzetta"
大人気なようで行列ができていたが、30分程度で入店。


プロシュートのピッツァとカルボナーラを2人でシェアする。
まず1皿の量が多い。イタリア人は日本人と比べてよく食べるらしい。
1人で食べきれないことはないが、日本であれば2人前近い量が出てくる。値段は高いが量が多いので、物価も加味したらこんなものかと思えた。
プロシュートのピザも美味しかったが、なによりカルボナーラが美味しい。本場らしくチーズと卵のシンプルなソースに、パンチェッタの塩気と香ばしい香りが合わさり、極太でもちもちのパスタによく絡んで美味。イタリア到着後初の本格的な食事で早速胃袋を掴まれた。
ちなみに、ウェイターの1人が会話の中で片言の日本語を交えていた。日本人観光客も多いんだろうかと思ったが、Googleの口コミでは何らかの日本の漫画のファンらしい。


食後は散策しながらカヴール通りを東に進み、伝統的な街並みを眺めながら地下鉄の1駅分を歩いてみた。妻は道中でジェラートを堪能。

カヴール駅から地下鉄でテルミニ駅に戻る。

ローマ地下鉄のS300型。VVVFの非同期音が大阪メトロ21系になんとなく似ている。

でもってテルミニ駅の構内は大きなドーム型になっている。S300型の車体側面は北大阪急行8000形のような色使い……。なんだか御堂筋線みたいだと妻に話したら納得してくれた。ホームが向かい合わせなので天王寺、でも壁側から柱越しにホームを見ると梅田のようだ、などとくだらないことを考えてしまった。
手荷物預かり所でスーツケースを回収した後、再度地下鉄B線で移動する。ATACが運営するローマの地下鉄・バス・トラムは、1.50€の1回券が乗車回数によらず100分間有効なのでありがたい。クレジットカードのタッチ決済が利用できるので便利だ。
南側の終点1つ手前のエウル・フェルミ駅からタクシーを使いホテルまで移動した。まあまあ郊外のほうのホテルだったが、無事に到着。

長旅で疲れており、周辺もホテルのレストラン以外に飲食店はなさそうだったので、テルミニ駅地下のスーパーで晩ごはんを購入してホテルで食べた。日本でも地場のスーパーで商品ラインナップを見ることでその土地の生活ぶりが少し見えてくるが、それをイタリアでもやる結果となった。サラダ、生ハム、骨付き肉の惣菜をつまみながらビールで乾杯した。