46番街

思ったことを書きます。

ゆらゆらと紀伊由良 前編

由良町和歌山県中部にある。白崎海岸などが有名だ。

町の中心部は町域の南西部にあり、由良港がある。JR紀勢本線(きのくに線)が町内を通過するが、中心部からはやや離れた位置を通る。

JR紀伊由良駅。駅舎はきのくに線内でよく見られるタイプの木造平屋建てで、1928年の開業当初からの駅舎である。

2面3線の構内で、やや広い構内を持つ。紀伊由良駅自体は前述の通り由良町の中心部から離れた位置にあり、山々に囲まれている。公共交通機関では、中紀バスが中心部や白崎、衣奈など町内各地を結んでいる。

2・3番のりばから駅舎側を眺める。中紀バスののりかえ案内があり、味わい深い。

駅前には中紀バス・タクシーの待合所がある。

駅前の国道42号から東側、湯浅方面を向く。

由良駅→」のように、和歌山県内(に限らずだろうが)の道路看板では駅名の接頭辞は省かれがちだ。「由良駅」は鳥取県に所在する。

西側、御坊方面に由良町の中心部があるのでこちらを進んでいく。駅からほど近いところに中紀バスの本社がある。

隣接して系列の旅行代理店が設置されているが、宣伝の看板はJASが存在していたりJALのロゴが古かったりと年代物である。

紀伊由良駅や由良の町の東側などの地名は「里」。

この先の入路交差点で国道42号と和歌山県道23号が分岐する*1のだが、この付近から県道23号の由良港橋付近にかけては国鉄紀勢本線由良内貨物支線の廃線跡を転用した道である。あまり下調べをしていなかったので、訪問後にこのことを知った。廃線跡としての名残はあまり見受けられない。

国道と県道が分岐した先。由良内貨物支線の廃線跡に敷かれた道だ。

国道42号の現道(由良バイパス)を潜る。

箕河橋西交差点。左手が県道23号だが、由良内貨物支線を転用した区間であることから、右手は旧道ということだろうか。インターネット上にははっきりとした資料が見当たらない。

国土地理院公式サイトの地理院地図で1960年代の航空写真を確認すると、県道23号は由良町里からこの右手の方面に繋がっていて、左手側は当然ながら線路であった。

航空写真には港付近に架かる由良港橋と、その前後の県道24号の道が存在しなかった。現在の箕河橋西交差点から由良橋付近の交差点を南進し、由良橋を渡って海上自衛隊前交差点に至る区間が旧道ということなのだろうか。当時の地図を閲覧できれば確実なのだろうが。

由良内貨物支線の廃線跡を進む。奥はAコープ。

数件の平屋の飲食店が集まっていた。中央の建物は車庫。

1960年代後半に廃止され道路に転用された区間で以前からの道では無いためか、商店などは集積しておらず、主に住宅と医院が目立つ。

由良橋。やはり旧道のような趣がある。

由良橋を渡った先に由良町役場がある。

この先に見える赤いトラス橋が由良港橋で、この先に貨物支線の終点である由良内駅があった。この時廃線跡だと知っていたら奥のほうまで散策していたかもしれないが、後の祭りである。

公民館の手前で北に進路を変えて、港沿いに進む。

港町と水門。

背後に「由良スーパー」という廃商店があった。いつ頃まで営業していたのだろうか。

中を覗いたりはしていないが、閉店後かなりの時間が経っているようだった。外観も朽ちてきている。

 

長くなってしまったので記事を分割する。続きは以下をご覧ください。

ゆらゆらと紀伊由良 後編

*1:由良町門前~里が国道42号と和歌山県道23号の重複区間